顎関節に異常が起こる原因
顎関節とはどこの骨の関節なのか、わかりますでしょうか?
実は下あごの骨(下顎骨)と耳の骨(側頭骨)の間にある関節なのです。
このつなぎ目の周囲の筋肉がバランスを崩したとき、顎関節もバランスを崩し開口障害や痛みが発生します。
また、2つの骨の間には関節円板というクッションが挟まっています。口を開ける際、通常では下顎骨が前に移動するのと合わせて、関節円板も前に動きます。
しかし、なんらかの異常が起こり関節円板の位置が前方にずれてしまうと、口を開け始めた途中で下顎骨が関節円板を乗り越える動きをします。
その際にクリック音鳴ったり不自然な開口運動になったりします。
当院での改善方法
全身を整えることが何よりも優先!
まずは骨格全体を整えます。
顎関節を支えているのは後頭部にある後頭骨という骨です。またその後頭骨を支えているのは首の骨になります。首の骨は背骨の一部ですので、土台となっているのは骨盤です。全部繋がっています。
そのため顎関節を整えるには、まず全身を整える必要があります。骨盤から第一頸椎まで整えていきます。
その後に少しずつ頭蓋骨の事を考えていきましょう!
その後、頭蓋骨に焦点を絞っていきます。
顎関節は周囲の骨と筋肉から多くの影響を受けています。それら一つ一つのゆがみを取り除いていく事が大事になります。
下顎骨、側頭骨と頬骨、前頭骨、頭頂骨、後頭骨のゆがみをチェックします。
また、側頭筋、咬筋、外側翼突筋、内側翼突筋、顎二腹筋の短縮および弛緩ぐあいをチェックします。
周囲の骨のゆがみや筋肉の緊張は早い段階でオステオパシー手技を用いて解除していきます。筋肉のゆがみ解除にはトリガーポイントを除去する施術も行なっていきます。
それから下顎骨と側頭骨の相対関係をあぶりだし、最終的に矯正が必要と判断されれば矯正を行い、顎関節を正常な環境に戻します。
※顎関節の不調でお越しの方は、骨格全体が整いはじめてから「頭蓋骨調整」を追加されるとより効果的です。
患者さんの改善例1:20代女性 口が開きづらい
左顎に引っかかるような違和感があり、多少の痛みがある症状でした。口の開き方にアンバランスなところがあり、右から開き始め、最終的には左の方が大きく開くといった状態でした。
施術では上述しましたように、まずは全身の骨格を整えていきました。これはカイロプラクティックやオステオパシーのテクニックを用いて、正確に行ないます。
その後、顎関節の状態を丹念に調べていきました。各骨の相対関係を調べ、どの筋肉がどのように緊張しているか把握していきます。また顎関節自体の状態もこまめに調べました。
状況把握の後、緊張している筋肉ほぐし、顎関節自体の不具合の矯正も行いました。この周囲の筋肉を含めた顎関節全体へのアプローチを辛抱強く繰り返していきました。
最終的に痛みは無くなり、口もかなり大きくスムーズに開けられるようになりました。
※施術効果には個人差があります。
患者さんの改善例2:30代女性 口を大きく開けるのがこわい
昔から顎関節が不安定で、顎が外れてしまう不安を常に持っており口を大きく開けられない状態でした。
骨格を整えながら、顎関節の周囲の筋肉をほぐしていきました。通常、右の顎関節が悪い場合は、補正作用により筋肉は左側が緊張することが多いのですが、この方は顎関節、筋肉ともに右側に問題が集中していました。
(これはあまりいい状態ではありませんので、少し回数がかかりました)
周囲の骨格、筋肉をほぐした後、顎関節を矯正しました。(この方の顎関節に関する施術は全部で5回でした)
以前に比べて大分安定して口を開くことができるようになりました。
その後は定期的にメンテナンスに来て頂いておりますので、現在のところ開口障害は出ておりません。
※施術効果には個人差があります。